ロマンチックに歩きたい、クリスマスのパリ(éf 1997)

11月に入ると、パリはクリスマス一色。シャンゼリゼやデパートのみならず、小さなショップやアパルトマンの窓にまで趣向をこらした美しいイルミネーションが飾られ、まさに夢のような情景に。世界一ともいわれる光の束を一望したいのならぜひ、夕暮れどきのシャンゼリゼ通りに足を運んで。小さな電球を身にまとった街路樹と車のライト、そして遠くにはライトアップされた凱旋門がきらびやかに浮かび上がる。この目もくらむような光景は、年明け1週間くらいまでつづく。

クリスマス・セールがはじまるのも、この時期から。街はたくさんのプレゼントをかかえた人であふれ、パリ中が一年でもっとも楽しい活気に包まれるのだ。

24日は会社帰りに友人を集めてのパーティ、祝日となる25日は家族と過ごすというのが、年齢を問わずパリの人々のポピュラーなクリスマス。また、この時期のショップの店先には、恋人や家族へのプレゼント用に、リーズナブルで、しかも思わず顔がほころぶキュートなギフトが数多く並べられる。日本からショッピングを目当てに行くなら、できれば20日ごろまでにパリ入りし、セールのさなかをねらいたい。

憧れのブランドで人気を集めるのは、やはりエルメスの小物。品揃えが豊富になるこの時期、スカーフ棚の前は、ふだんはクールなパリジェンヌでいっぱいになるという。

プレゼントの包みを開けたあとのキスで、幸せな一年が約束される。

ジュスティン・ガツエックさん(児童心理セラピスト)
長年パリに住んでいても、毎年クリスマス・シーズンにはワクワクした気持ちになるというジュスティンさん。
「小さな商店街にイルミネーションが飾られ、ショップのウインドウもクリスマス・ディスプレイで華やかになってくると、本当に楽しくって。でも、フランスではクリスマスは家族の日だから、ツーリストにはちょっともの足りないかもしれませんね。もちろんステディになれば、家族の一員としてパーティに招待されるということもあります。
クリスマス前は、市場で買ったモミの木の飾りつけや、パーティに出席する人へのプレゼント選び、クリスマス料理の買い出しなどで大忙し。プレゼントを考えるのは楽しいのですが、悩みの種も……。とはいえ、食前酒のシャンパンのあと、プレゼントの包みを開け、キスを交わすときのみんなの顔は、まるで子どもみたいに無邪気なんです」

『éf』1997年1月号

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