教育現場へ不当介入か 新聞・雑誌使用授業の実態調査

道教委が新聞・雑誌使用授業の実態調査

授業内での新聞活用をめぐり、北海道教育委員会(以下、道教委)が道立高校に、新聞や雑誌を使った授業の実態調査を求めていたことがわかった。
ことの発端は、8月下旬、帯広市の道立髙の授業で、衆院選公示日(18日)の北海道新聞社説を使用したところ、「『自民党批判にみえる社説を用いるのはおかしい』と保護者から問い合わせがあった」と自民党道義が道教委に指摘したことによる。
道教委は、「一紙のみの社説の活用は、特定政党の政策について偏った認識を生徒に持たせかねない」と判断し、9月7日と8日、全道立校に、政党の政策について記述した社説や雑誌の活用の有無を報告するよう求めた。
問題となっている授業は三年の公民で、社説のキーワードを穴埋めしたプリントを作り、生徒に解答させる形式。教諭は社説の論理には触れなかったという。
「教育現場への不当介入」との抗議に対し、道教委は「中立性を確保するための慎重さに欠けていた」と妥当性を説明している。
こうした事態の一方で、危惧されるのが、マスコミの冷ややかな反応である。道内でこの件を伝えたのは三紙(道新、毎日、十勝毎日)で、道外では琉球新報ほか二紙ほどだった。
道教委は9月末の道議会一般質問で、「指導方針を示す」と述べたが、いまだ検討中とのこと。それもあってか、現在のところ報道は全く影を潜め、このまま展開せずに収束しそうな気配だ。

『週刊金曜日』 2009年11月29日「金曜アンテナ」